DimensionalReg’s blog

一日一万回 感謝の記事投稿

引用数の多い論文 Top5(素粒子理論)

概要

論文の価値は引用数に必ずしも直結しないが,多く引用されている論文は当該分野で注目を集めていることは確かである.本記事では,素粒子理論の分野で引用数の多い論文を上から順に5つ紹介する.

調べ方

引用数の調べ方として,INSPIREが示す引用数の多い順一覧の中から,素粒子理論分野の論文を抜き出す.INSPIREというサイトは,高エネルギー物理学や宇宙物理の論文に関して調べる際に便利なもので多くの人々が利用している.以下で記載している引用数は,この記事を書いた2020/8/2現在のものである.

Top5

第1位(15,834引用)

タイトル:The Large N limit of superconformal field theories and supergravity
著者:J. M. Maldacena
論文誌:Int. J. Theor. Phys., Adv. Theor. Math. Phys.
出版年:1997
URL:INSPIRE

AdS/CFT対応という名でよく知られており,弦理論の第二ブームを巻き起こした立役者である.以降は素粒子理論だけでなく様々な分野への広がりを見せる.

第2位(12,517引用)

タイトル:A Model of Leptons
著者:S. Weinberg
論文誌:Phys. Rev. Lett.
出版年:1967
URL:INSPIRE

電弱統一理論あるいはWeinberg-Salam理論のオリジナル論文である.著者のWeinbergはこの業績で1979年にノーベル物理学賞を受賞した.

第3位(11,263引用)

タイトル:PYTHIA 6.4 Physics and Manual
著者:T. Sjostrand, S. Mrenna and P. Z. Skands
論文誌:JHEP
出版年:2006
URL:INSPIRE

内容をよく知らないので読んだら説明する.

第4位(10,450引用)

タイトル:CP Violation in the Renormalizable Theory of Weak Interaction
著者:M. Kobayashi and T. Maskawa
論文誌:Prog. Theor. Phys
出版年:1973
URL:INSPIRE

小林・益川理論のオリジナル論文である.著者らはこの業績で2008年にノーベル物理学賞を受賞した.

第5位(10,230引用)

タイトル:Anti-de Sitter space and holography
著者:E. Witten
論文誌:Adv. Theor. Math. Phys.
出版年:1988
URL:INSPIRE

引用数第1位の論文で論じられているAdS/CFT対応に関係する論文.詳しい内容は知らないので読んだら説明する.Wittenといえばこの他にも大量の論文を書いており,そのどれもがすごい数の引用がなされいる.